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久しぶりの記事
ロンドンのアート事情を紹介してきたブログですが、筆者帰国のためこれが最後の記事になりそうです。

12月3日は京都、静原のCafe Milletにて'confident' Ryuta SUZUKI x Yuko Nasu展が開催されました。私、鈴木隆太の新作と以前このブログでも紹介させて頂いた那須さんのペインティング/インスタレーションの二人展です。

展示場所のCafe Milletさんは有機栽培の食材をふんだんに使ったオリジナルメニューを取り揃えたレストランであり、また囲まれた自然を生かしたワークショップを数多く主催しています。

展示の模様をyoutubeにアップしましたのでご覧ください。

http://www.youtube.com/watch?v=bRye4sOOZmM




この一年いろいろなことがありました。とくに日本人として気づかされる事の多かった一年。いま起きている事をどう解釈し、消化し、明日につなげるか、これは人間の生活において一番大事で基本的な思考だと思います。それが本当にできていたのか反省する良い機会にある意味恵まれたこの一年。
「いま起きている事をどう解釈し、消化し、明日につなげるか」をしっかり思考できる人がもっともっと増えて日本が本当に良い方向に向かう事を願うばかりです。筆者はこれからも作品を通してメッセージを伝えていきます。

がんばりましょう!
# by rita-net | 2011-12-22 17:08
五月です。
もう五月ですね。

先月北京に一年ぶりに行ってきました。

まずざっと写真のせておきます。最近ブログの更新もままならずすみません。。。

行ってきたのは798と
その周辺にあるアート区。









そして最後はアイ・ウェイウェイ氏の北京のスタジオ。同氏は中国当局に突如拘束されている模様で中国国内でもある一定の知識層は当局の対応に不振を怒りを持っています。世界中から動向が注視されています。


# by rita-net | 2011-05-08 01:25
Susan Hiller
ロンドンが寒波に見舞われたのは2010年クリスマス前,その時の心配をよそにその後非常に穏やかな暖冬とも言っていい過ごしやすい新年であります。

2011年。このブログの当初の目的でロンドンのアートシーンを筆者なりの視点で日本の皆様に伝えるという大きな軸がありました。もちろんそれは今でも変わっていませんが、ロンドンに滞在して早3年です。このブログにおいて具体的な文章では表れてきませんが筆者のアートに対する視点も視野も大きく成長した事を自負しております。またそういった大きいものの見方は時に「日本」を観察するいい距離感を与えてくれます。

「閉塞感」という言葉が日本を覆っているとインターネットを介して知る事が出来ます。それは文章で読むだけではなくこちらにいても何となくアジアを文化面でも経済面でも産業面でも代表してきた日本というのは既に昔の話だなという事を感じます。

このブログにて日本を救う様な大きな思想展開はとても出来ませんが、2011年はロンドンのアート情報に絡め、なにかそのアートから引っ張り込めるコンテクストを日本と結びつけ、私たち日本人は世界でいったいどういう立ち位置なのかということを読者の皆様と考えて行く事が出来ればと思います。



さて、


Tate Britainにて2月1日から始まったSusan Hillerというアーティストの展覧会に行って参りました。
Susan Hillerは1940年にアメリカで生まれ1970年代にはイギリスに渡りそれ以降イギリスにて活動するアーティストです。今回の作品は写真、映像、インスタレーション、銅版、ボックスアート、サウンドアート等々様々なメディアからなる展覧会でした。

Hillerはこの展覧会が象徴するようにいろんなメディアをかき集めマテリアルにし、お互い元来関係ないものをくっつけて意味を見いだすラディカルな方法をとります。その方法論によって時には我々の認識する文化の忘れ去られた部分や無視されたフラグメントを表現のコアに据える試みをしてきたアーティストです。

例えば映像作品はおとぎ話調の語りと音楽で、不気味な顔をした人形がじゃれ合い、そしてやがて激しくぶつかり、何となく「死」や「悪夢」を想像させました。ボックスアートでは悪趣味とも言えない骨であったりふるい瓶であったりを執拗に収集し箱にアーカイブしてありました。またサウンドアートでは青白と赤みが強いオレンジのうるい光に天井から吊るしてある無数のスピーカーが暗室の闇に浮かび上がり、それぞれのスピーカーからは何語とも識別できない様な細々とした声でなにかを語る音がします。しかし無数のスピーカーが合わさると何とも言えない雑音のような集団でぼそぼそとお経を唱えている様な。



今回の展覧会、メディアが様々すぎて最初困惑した筆者でしたが、最初20〜30分くらいでスキミングしその後気になるものをもう一度じっくりスキャニングする筆者の鑑賞法が功を奏しだんだんエレメントが見えてきました。そこから見えたものは「オカルト」、「夢」、「潜在意識」、「思い出」などのエレメントです。

ウンハイムリッヒ「unheimlich」という言葉があります。ドイツ語で「奇妙なもの」「得体の知れないもの」と日本語で訳されていますが、ハイムリッヒは「家の中」や「親しいもの」という意味らしいです。そこに「un」が加わるとその否定語になります。つまり「慣れていなくて不気味と感じる」感覚なのでしょうか。この展覧会はこの解釈でいくならまさに「unheimlich」というコンセプトをつついていると思いました。

この展覧会の説明文を読んだところ、彼女は文化人類学や科学や心理学という分野に相当興味が会ってその分野の研究者から知識を得るとともに、普段の生活の中で必要と思われないもの(ポストカードやポピュラームービーなど)を収集しているとの事です。

「オカルト」や「潜在意識」これらは2000年代中盤日本で爆発的に起こったブームです。しかし学術的な事ではなく細木数子と江原啓之によって。このブームは2008年にはある歯止めがかかって収束してしまいましたが、江原啓之をブーム絶頂期に名指しで批判した苫米地英人によればオカルティックな幻想はやがて宗教感情と結びつき思想に結びつくものだとしています。そしてその「思想」が宗教的洗脳を生み、例えば教祖が江原氏のように宗教哲学における理解が未熟な者である場合オウム心理教と同方向に進む可能性があるというのです。

この「オカルト」や「unheimlich」というフィールドをSusan Hillerがアートとして展開しそれをオーディエンスがアートを介して理解する。また「潜在意識」というフィールドをユングやフロイトを読んで理解する。これはある意味ハイコンテクストなアートの見方かもしれません。しかし予備知識がないなかで少なくとも「Susan Hillerは奇妙なアートを展開している。しかもそれが美術の国技館Tateで展示されている。」というのがその後の思考の切り口にならないでしょうか。アートを理解するには見る側の努力や歩み寄りが必要だというのは筆者の意見ですが、何か見慣れないものに歩み寄ってみるというのは今の日本にとってとても大切な事かもしれません。なぜなら日本という国はとても居心地よく、その中で一生生きる事が結構充実した人生という事を簡潔しやすい環境だからです。つまり日本の外を気にする必要がないと錯覚しやすい環境であるとも言えます。世間知らずにならないためにも何かに歩み寄ってみる。これが必要です。
# by rita-net | 2011-02-10 11:28
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